不動産や特例の有効活用
相続税は各財産を個別に評価し、その個々の評価額を積み上げて最終的に課税遺産総額を出し、税率を適用して計算します。
従って個々の財産の評価額を(あくまで需要のために)下げる、若しくは課税価格の特例を利用して課税価格を下げることができれば、相続税も下がることとなります。
この評価額とは評価通達に従って評価・算定しますが、時価より低い点がポイントです。
不動産の有効活用
現預金は額面が評価額(課税価格)となりますが、不動産は時価よりも低く設定された路線価や固定資産税評価額で評価します。
従って、現金1億円と時価1億円のマンションでは、マンションの評価額は1億円を切り課税遺産総額が低くなることにより、相続税の総額は一般的に安くなります。
このマンションを他人に賃貸し収入を得れば、貸家や貸家建付地評価となりさらに評価額が下がることになります。
ただし、将来の売却時の価格リスクや納税資金・生活資金とのバランス、及び相続して物件を引き継ぐのは相続人ですのでそのお考えや見通し等も考慮し、有効活用できるよう検討する必要があります。
(評価を下げるということは、借家権等の権利が他人に発生することになります)
小規模宅地等の特例他、課税価格の計算の特例
小規模宅地等の特例とは、ご自宅の土地や賃貸している土地、事業用の土地について、一定の要件のもと一定の面積までご自宅の土地の課税価格を80%、その他一定の土地については50%を減額できる特例です。
遊休地やご自宅について一次相続、二次相続でのこの特例の使い方を検討し、計画的に最大限に特例を利用することが節税に有効となります。